〈犀の教室〉
内田 樹 編
四六判 304頁
定価:1,760円(本体1,600円)
978-4-7949-6818-0 C0095 〔2015年3月〕
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政治家たちの暴走、ヘイトスピーチの蔓延、歴史の軽視・捏造、他者への想像力の欠如……その裏にあるものを抉る緊急論考!
集団的自衛権の行使、特定秘密保護法、改憲へのシナリオ……あきらかに国民主権を蝕み、平和国家を危機に導く政策が、どうして支持されるのか? その底にあるのは「反知性主義・反教養主義」の跋扈! 政治家たちの暴走・暴言から、メディアの迷走まで、日本の言論状況、民主主義の危機を憂う、気鋭の論客たちによるラディカルな分析。『街場の憂国会議』に続く、緊急論考集第2弾!
〈書評・パブ掲載〉
毎日新聞 2015.5.3(評者:沼野充義さん)
東京新聞 2015.4.26
週刊朝日 2015.4.17号(評者:永江朗さん)
朝日新聞 2015.3.26 @論壇時評(筆者:高橋源一郎さん)
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【目次】
反知性主義者たちの肖像 内田樹
反知性主義、その世界的文脈と日本的特徴 白井聡
「反知性主義」について書くことが、なんだか「反知性主義」っぽくてイヤだな、と思ったので、じゃあなにについて書けばいいのだろう、と思って書いたこと 高橋源一郎
どんな兵器よりも破壊的なもの 赤坂真理
戦後70年の自虐と自慢 平川克美
いま日本で進行している階級的分断について 小田嶋隆
身体を通した直観知を 名越康文×内田樹
体験的「反知性主義」論 想田和弘
科学の進歩にともなう「反知性主義」 仲野徹
「摩擦」の意味──知性的であるということについて 鷲田清一
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〈読者からのお便り〉
・最近「反知性主義」が台頭しているといわれているが、反知性主義が何であるか、なぜ起こるのかについて詳しく言及した本はあまりなかったように思う。反知性主義を振りかざす政治家たちの言動を分析し、それに対し、自分がどのようにしてだまされないようにするかを考えていくために欠かせない本である。(25歳・男性)
・自分も反知性主義に陥ってしまう可能性は常にあることを覚えて、開かれた心で、コミュニケーションを大事に、そして自分で考えることを忘れないようにしながら学び続けること。それを行おうと思いました。(53歳・男性)
・名越・内田対談がおもしろい。おふたりの対話の場にいると、さぞや刺激的で愉快だろうと思います。(48歳・男性)
・理想の大学、ここにあり。たくさんの人、とりわけ若い人たちに、今このタイミングで読んでもらいたい一冊です。(46歳・女性)
・「日米安保」は「社会的公共財」だ、という安倍氏の発言をごく最近聞いて、私はもうおどろいたのなんの。歴史的文脈や社会的文脈や、諸国民の営為、努力をネグって、なんで「言葉」だけが都合良く取り入れられ、利用されて、かぎりなく「上すべり」していくのだろう? 日本は病気だ。(51歳・男性)
1950年東京都生まれ。武道家。神戸女学院大学文学部名誉教授。
◇赤坂真理(あかさか・まり)
1964年東京都生まれ。作家。
◇小田嶋隆(おだじま・たかし)
1956年東京都生まれ。コラムニスト。
◇白井聡(しらい・さとし)
1977年東京都生まれ。京都精華大学人文学部総合人文学科専任教員(2015年4月から)。
◇想田和弘(そうだ・かずひろ)
1970年栃木県生まれ。映画作家。
◇高橋源一郎(たかはし・げんいちろう)
1951年広島県生まれ。作家、文芸評論家。明治学院大学国際学部教授。
◇仲野徹(なかの・とおる)
1957年、大阪市生まれ。大阪大学大学院 生命機能研究科および医学系研究科教授。
◇名越康文(なこし・やすふみ)
1960年奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。
◇平川克美(ひらかわ・かつみ)
1950年東京都生まれ。事業家。立教大学MBA特任教授。
◇鷲田清一(わしだ・きよかず)
1949年京都府生まれ。大谷大学文学部教授、せんだいメディアテーク館長。
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日本の反知性主義 (犀の教室)