僕たちが見つけた道標

――福島の高校生とボランティア大学生の物語

兵藤智佳著
四六判並製 208頁
定価:1,540円(本体1,400円)
978-4-7949-6906-4 C0036 〔2013年〕


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福島第一原発にほど近い双葉高校。大震災により日常生活が失われ、勉強への不安を抱える高校生に、早稲田大学生がボランティアで学習支援に乗り出した。勉強合宿を通じて心をひらきあう彼ら。福島の状況に心を痛め、将来は故郷の役に立ちたいと願う高校生の姿に、大学生もまた、自分の現在と将来を問い直す。
3.11後、私たちはどう生きるべきか――自分たちの道標を見つけようと精一杯にもがく、等身大の高校生と大学生の物語。

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目次

プロローグ

1部 福島の高校生に起きたこと
「自分たちの校舎にはもう戻れない」
東日本大震災と原発事故
「それでも勉強がしたい」
大学生ボランティアの合宿準備
「誰かに応援されている自分がいる」
2011年 勉強合宿
「自分には一緒に頑張る仲間がいる」
2012年 勉強合宿

2部 大学生が向き合ったこと
たかひろ〈就活問題〉に取り組む
「仕事を通じて社会にどう役に立ちたいのか」
ゆうひ〈権力問題〉に取り組む
「見えない権力に風穴をあけたい」
ゆうこ〈格差問題〉に取り組む
「東北のひずみを伝える役割がある」
まあや〈被曝問題〉に取り組む
「世界がつながって自分の中に降りてきた」

エピローグ

◇兵藤智佳(ひょうどう・ちか)
現職:早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター助教。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。専門は、ジェンダー、保健医療、人権。ミシガン大学客員研究員、タイ国連人口基金国際フェローなどを経て、現職。現在、早稲田大学で「ボランティア論」、「グローバルヘルス」などの講義を担当。2006年からボランティアセンターで大学生による自主プロジェクトを主催。社会の中で弱い立場に置かれるマイノリティ支援をしながら「どう一人ひとりが当事者として課題に向き合えるのか」に取り組んでいる。共著『世界をちょっとでもよくしたい』(早稲田大学出版部 2010年)、 『DVはいま 協働による個人と環境の支援』高畠克子編(ミネルヴァ 書房 2013年)、論文『「言葉を紡ぎ、意味を見つける力」を育てる学生支援』(大学教育学会誌 第34巻第1号 2012年5月)ほか。

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