――新美南吉の小さな世界
畑中章宏著
四六判 224頁
定価:1,870円(本体1,700円)
978-4-7949-6910-1 C0039 〔2013年〕
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若くして才能を発揮しながら、29歳で夭逝した童話作家・新美南吉。代表作「ごん狐」は、50年以上にわたって小学4年生の国語教科書に採用され、読み継がれているが、その今日的な視点については見過ごされてきた。
コミュニティが果たす役割、生態系の保護や自然との共生、民俗知の継承といった課題が見直されるなか、南吉の描く世界は、現代社会に多くの示唆を与えてくれる。
遺された童話群を柳田国男、宮本常一ら民俗学者が掘り起こしてきたフォークロアの世界と比較するなど、作品に潜む思想性を読みなおし、今の時代を生き抜くヒントを見出していく画期的な試み。
〈書評掲載〉
週刊読書人 2013/10/4(評者:江川純一氏)
〈書籍紹介〉
婦人画報 2013/11月号(本上まなみさん「ごんぎつねの故郷半田、そして安城へ 新見南吉を旅する」特集)
東京新聞 2013/9/8(著者インタビュー)
日経新聞 2013/8/25(著者インタビュー)
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目次
はじめに
1 狐のフォークロア
2 文明開化とノスタルジア
3 共同体の記憶
4 不確かの世界
5 最も弱いもの
あとがき
1962年大阪生まれ。作家・編集者。多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員、日本大学芸術学部写真学科講師。著書に『日本の神様』(イースト・プレス)、『神社に泊まる――日本全国癒しの宿坊ご案内』『災害と妖怪――柳田国男と歩く日本の天変地異』(共に亜紀書房)、『柳田国男と今和次郎――災害に向き合う民俗学』(平凡社新書)がある。
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