パリの家

エリザベス・ボウエン著/太田良子訳
四六判上製 384頁
定価:2,530円(本体2,300円)
978-4-7949-6853-1 C0097 〔2014年〕


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20世紀イギリスを代表する女流作家エリザベス・ボウエン――
最高傑作、満を持しての刊行!

この奇怪に捩れた小説が気になってしかたがない
ーー松浦理英子さん 推薦

11歳の少女ヘンリエッタは、半日ほどあずけられたパリのフィッシャー家で、私生児の少年レオポルドに出会う。レオポルドはまだ見ぬ実の母親との対面を、ここで心待ちにしていた。
家の2階で病に臥している老婦人マダム・フィッシャーは、実娘のナオミとともに、自宅を下宿屋にして、パリに留学にきた少女たちをあずかってきた。レオポルドの母も結婚前にそこを訪れたひとりだった。青年マックスもこのパリの家をよく訪れていた。
パリの家には、旅の途中、ひととき立ち寄るだけのはずだった。しかし無垢なヘンリエッタとレオポルドの前に、その歪んだ過去が繙かれ、残酷な現実が立ち現れる……。

〈書評掲載〉
GINZA 2015.1(豊崎由美さん評)
毎日新聞 2014.12.7(井波律子さん評)
ナンクロメイト 2014.12(牧眞司さん評)
週刊読書人 2014.10.31(豊崎由美さん評)
婦人公論 2014.10.22(白石公子さん評)

◇エリザベス・ボウエン(1899~1973年)
アイルランドのダブリンに生まれ、ロンドンに没する。生涯で10編の長編小説と、約90編の短編小説を執筆。代表作「パリの家」がイギリスで20世紀の世界文藝ベスト50の一冊に選ばれるなど、作家として高い評価を得ている。晩年の作「エヴァ・トラウト」は1970年のブッカー賞候補となる。
◇太田良子(おおた・りょうこ)
東京生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。英米文学翻訳家。日本文藝家協会会員。2013年、エリザベス・ボウエン研究会をたちあげ、その研究と紹介に力を注ぐ。訳書に、ボウエン「エヴァ・トラウト」「リトル・ガールズ」「愛の世界」(国書刊行会)、同「あの薔薇を見てよ」「幸せな秋の野原」(ミネルヴァ書房)、ベルニエール「コレリ大尉のマンドリン」(東京創元社)ほか多数。

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