がん患者自立学

近藤誠 著
四六判 200頁
定価:1,375円(本体1,250円)
978-4-7949-6957-6 C0095 〔2017年4月〕


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治療の選択は生き方の選択である

日本人が長生きになったのは、衛生環境と栄養状態がよくなったことによる。医学の進歩は、数ある原因の一つ。近代化により、私たちの暮らしは飛躍的に便利になり、家事をはじめとする身の回りの数々を他者に委ねてきた。そして、その中に健康管理も含まれる。風邪をひいたら医者に行き、どこかが痛いと言ってはレントゲンを撮る。本来、生き物として、人間が当然やってきたことを、医療の中に囲もうとしている。
著者は人への医療の過剰な介入について、警鐘を鳴らしてきた。がん治療をはじめ、何をどのように変えたいと思ってきたのか? なぜ、がんを治療せず、放置したほうがいいと思うようになってきたのか? その考え方の根本を聞く。
患者として人として自立し、必要な医療を、自分の意志で選ぶために――近藤誠医師のがんという病気をめぐる講義録であり、近藤理論のわかりやすい入門書である。

聞き手:三砂ちづる(疫学者・津田塾大学国際関係学科教授)

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【目次】

なにを変えたいと思っていたのか?

がん治療はどのように進んできたか?

放射線治療のはじまり

抗がん剤のはじまりについて

医学教育について

検診の有効性

過剰診断

がんの診断法

がんの解析法

エビデンスの使い方

感染症と予防

痛みと鎮静

放置療法にいたるまで

病院に近づかない

クスリやワクチンにも近づかない

がんの新療法はあるのか?

皆保険のジレンマ

医者の役割

何が安心を生むのか?

終末期医療について

 

近藤誠(こんどう・まこと)
1948年東京都生まれ。近藤誠がん研究所所長。73年慶應義塾大学医学部卒業、同大学医学部放射線科入局。79~80年アメリカ留学。83年から同医学部放射線科講師を務める。乳房温存療法のパイオニアとして知られる。96年の『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)以降、医療界にさまざまな提言を行っている。2012年には第60回菊池寛賞を受賞。14年慶應義塾大学医学部を定年退職。13年「近藤誠がん研究所 セカンドオピニオン外来」(http://kondo-makoto.com/)を開設している。
著書に『がん放置療法のすすめ』『抗がん剤だけはやめなさい』『成人病の真実』『健康診断は受けてはいけない』(文藝春秋)、『医者に殺されない47の心得』(アスコム)、『がん患者よ、近藤誠を疑え』(日本文芸社)、『免疫療法に近づくな』(亜紀書房)、『がん治療の95%は間違い』(幻冬舎)など多数がある。

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