吉本隆明 著
A5判変型・上製 646頁
定価:本体6500円+税
978‐4‐7949‐7115-9 C0395〔2018年4月〕
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『最後の親鸞』と『論註と喩』を収録!
著者の古典思想家論の集大成ともいえる『最後の親鸞』と、その後の宗教論の礎となった『論註と喩』などの評論・エッセイ、および『野性時代』連作の開始期の詩篇を収録する。『増補 最後の親鸞』(1981年7月25日、春秋社刊)に収録されて以降、長らく読むことが困難となっていた「『最後の親鸞』ノート」を再録。第16回配本。
月報は、佐々木幹郎氏、三砂ちづる氏、ハルノ宵子氏が執筆。
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【目次】
Ⅰ
最後の親鸞
序
最後の親鸞
和讃――親鸞和讃の特異性――
ある親鸞
親鸞伝説
教理上の親鸞
あとがき
*
『最後の親鸞』のこと
興福寺奏状のこと
親鸞の一念多念
絵になる親鸞・絵にならない親鸞
『最後の親鸞』ノート
Ⅰ 親鸞思想と日本の知識人
Ⅱ 『歎異鈔』の現代的意味
Ⅲ 『教行信証』について
Ⅳ 『教行信証』と『浄土三部経』
Ⅴ 親鸞固有の思想―『書簡集』から
論註と喩
親鸞論註
喩としてのマルコ伝
あとがき
Ⅱ
幻と鳥[『野性時代』連作詩篇0]
雲へ約束した[『野性時代』連作詩篇1]
夢の手[『野性時代』連作詩篇2]
俗母子像[『野性時代』連作詩篇3]
最後の場所[『野性時代』連作詩篇4]
悲しいめにあわないかな
太陽と死とは
すくなくとも[『野性時代』連作詩篇5]
夢の位置[『野性時代』連作詩篇6]
詩人論
The rain comes
ある註解
追跡
飢え
瞬時
海[『野性時代』連作詩篇7]
秋の暗喩
鳥をめぐる挿話
追憶のいま[『野性時代』連作詩篇8]
韻の少年
投影[『野性時代』連作詩篇9]
樹の睡り[『野性時代』連作詩篇10]
小虫譜
夏の図鑑[『野性時代』連作詩篇11]
窓の耳[『野性時代』連作詩篇12]
渚からの手紙
Ⅲ
情況への発言――きれぎれの批判――[一九七七年二月]
ある〈夢〉の出発[浮海啓]
竹内好の死
情況への発言――きれぎれの感想――[一九七七年七月]
法の初源・言葉の初源
戦争の夏の日
慈円について
情況への発言――きれぎれの批判――[一九七八年一月]
近親婚はどうして禁忌か
断章――平野謙について――
竹内好について
宇宙の島
宇宙フィクションについて
『死の棘』の場合
その詩[中野重治]
Ⅳ
〈法〉はいつも同時代にたいして意識されたカマトトとして現れます
*
痛切な仕事[『訓読名月記』]
田原克拓『日本映画の論理』
三上治『幻想の革命』
遠山先生のこと
戦後詩10篇
*
『近代日本思想体系29 小林秀雄集』解説付記
全著作集(続)のための序
『試行』第四七〜五〇号後記
解題(間宮幹彦)
1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。