木下直之 著
A5判変型上製 200頁
定価:2,200円(本体2,000円)
978-4-7949-7067-1 C0095 〔2019年1月〕
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一冊なのに全集?
美術研究をフィールドとしながらも、どうしても気になってしまう脇に追いやられたものたち。作品とつくりもの、本物とにせもの、ヌードと裸、境界線を歩くことで、時代の空気や人びとの気分、私たちの近代が実像をもってよみがえる。見世物、祭り、銅像、駅前彫刻、股間若衆、復元天守、動物園……『美術という見世物』から『動物園巡礼』まで、ひたすら町を歩いて見つめた風景の集積。30年の研究成果を集めたビジュアル版。
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【目次】
全ぶ集めた序でに文する
第一巻 『美術という見世物ー油絵茶屋の時代』
第二巻 『ハリボテの町ーこの先つくりもん作品があります』
第三巻 『写真画論ー写真と絵画の結婚』
第四巻 『世の途中から隠されていることー近代日本の記憶』
第五巻 『わたしの城下町ー天守閣からみえる戦後の日本』
第六巻 『股間若衆ー男の裸は芸術か』
第七巻 『戦争という見世物ー日清戦争祝捷大会潜入記』
第八巻 『銅像時代ーもうひとつの日本彫刻史』
第九巻 『近くても遠い場所ー一八五〇年から二〇〇〇年のニッポンへ』
第十巻 『せいきの大問題ー新股間若衆』
第十一巻 『動物園巡礼』
第十二巻 『麦殿大明神ののんびりした一日』
1954年浜松市生まれ。東京藝術大学大学院修士課程中退。兵庫県立近代美術館学芸員、東京大学総合研究博物館をへて、東京大学大学院教授(文化資源学)、静岡県立美術館館長。見世物、銅像、記念碑、動物園、お城など、忘れられたもの、消えゆくものなどを通して日本の近代について考えてきた。2015年春の紫綬褒章、2017年中日文化賞。著書に『美術という見世物』(平凡社、1993年、サントリー学芸賞)、『ハリボテの町』(朝日新聞社、1996年)、『写真画論』(岩波書店、1996年)、『世の途中から隠されていること』(晶文社、2002年)、『わたしの城下町』(筑摩書房、2007年、芸術選奨文部科学大臣賞)、『股間若衆』(新潮社、2012年)、『戦争という見世物』(ミネルヴァ書房、2013年)、『銅像時代』(岩波書店、2014年)、『近くても遠い場所』(晶文社、2016年)、『せいきの大問題』(新潮社、2017年)、『動物園巡礼』(東京大学出版会、2018年)。