沈黙の子どもたち

――軍はなぜ市民を大量殺害したか

山崎雅弘 著
四六判並製 288頁
定価:1,980円(本体1,800円)
978-4-7949-7092-3 C0020 〔2019年6月〕


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アウシュヴィッツ、南京、ゲルニカ、沖縄、広島・長崎……
組織的な市民大量殺害の事例からその原因と構造を読み解く試み

軍による市民の大量殺害はなぜ起きたのか。戦争や紛争による市民の犠牲者をなくすことはできるのか。様々な資料と現地取材をもとに、市民の大量殺害を引き起こす軍事組織の「内在的論理」を明らかにし、悲劇の原因と構造を読み解くノンフィクション。未来を戦争に奪われる子どもたちをこれ以上生み出さないために、いまわたしたちにできること。

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【目次】

はじめに──合理性と不条理の融合が生んだ市民の大量死
第一章 ゲルニカ/スペイン──市街地へのじゅうたん爆撃による市民の大量死
第二章 上海・南京/中国──兵站軽視と疑心暗鬼が生み出した市民の大量死
第三章 アウシュヴィッツ/ポーランド──人間の尊厳を否定された市民
第四章 シンガポール/シンガポール──軍司令部の命令による市民殺害
第五章 リディツェ/チェコ──ナチ要人暗殺の報復で行われた市民の大量殺害
第六章 沖縄/日本──「国を守る」はずの自国の軍人に殺された市民の大量死
第七章 広島・長崎/日本──歴史上ただ二つの核攻撃による市民の大量死
最終章 戦後の反省──ドイツと日本は、市民大量殺害とどう向き合ったか

 

◇山崎雅弘(やまざき・まさひろ)
1967年大阪府生まれ。戦史・紛争史研究家。軍事面だけでなく、政治や民族、文化、宗教など、様々な角度から過去の戦争や紛争に光を当て、俯瞰的に分析・概説する記事を、1999年より雑誌『歴史群像』(学研)で連載中。また、同様の手法で現代日本の政治問題を分析する原稿を、新聞、雑誌、ネット媒体に寄稿。主な著書に『日本会議──戦前回帰への情念』『「天皇機関説」事件』『歴史戦と思想戦──歴史問題の読み解き方』(すべて集英社新書)、『1937年の日本人』(朝日新聞出版)、『[増補版]戦前回帰──「大日本病」の再発』『[新版]中東戦争全史』(朝日文庫)ほか多数。
ツイッターアカウントは、@mas__yamazaki
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