亜細亜熱帯怪談

髙田胤臣 著 丸山ゴンザレス 監修
四六判並製 544頁
定価:2,750円(本体2,500円)
978-4-7949-7054-1 C0095 〔2019年9月〕


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おそれ、おののき、かんがえる。
ぼくらもまた、
亜細亜に染み渡る濃密な霊威に浸っているのだ。
――京極夏彦

空前絶後、タイを中心としたアジア最凶の現代怪談ルポルタージュがここに。
湿度120%、知られざる闇の世界の扉がいま開かれる。

タイ在住20年の作家が紹介する、アジア最深部に広がる怪異譚。
大量の死者が出た火災現場で起こる怪異、なぜか続発する交通事故現場、
宿泊客には知らされない「出る」ホテル、霊が毎夜やってくるスナックから、
謎のシマウマの置物や人力車の幽霊(?)まで、一挙紹介。

タイに根づく精霊信仰と日本の共通項とは何か。
東南アジアの文化や観光スポットを、怪談を切り口に探究する試み。
古典的な怪談の背景から最新の現代奇譚までを網羅した決定版。

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【目次】

1:語り継がれるタイの怪談

1 メーナーク
2 ポープ
3 プレート
4 ピー・クマントーン
5 ピー・トゥアイゲーウ
6 木に宿る精霊たち――タキアンさんやターニー姉さん
7 ピー・ジャクラ
8 交通事故死と魔のカーブ
9 各地で行われる不思議な祭り
10 寺院で起こった不思議な出来事

2:国内で起こった本当の怪談

1 現王朝初期の中心地にある王宮周辺
2 報道番組で取り上げられた心霊現象
3 大学教授の体験談
4 コン・ヘン・ピー(霊視能力者)
5 タイ在住日本人女性が語る怪異譚
6 ナコンラチャシマー県の怪談
7 古都アユタヤの有名寺院
8 プーケットで起こった津波の新怪談
9 新居建築先の女
10 ホテルで起こる奇々怪々
11 タニヤの怪奇現象

3:タイ現代怪談巡礼

1 ペッブリー通りのガス爆発
2 人気クラブ「サンティカ」の跡地
3 バラバラ殺人アパートメント
4 病院で起こる怪奇現象
5 シマウマの置物の謎
6 少女の飛び降りで再び注目された自殺の名所――ラマ八世橋
7 赤バス工場跡地を引き継いだ廃車置き場
8 ルンピニー公園と花売りのピー
9 怪談が凝縮されたバンコクの旧市街
10 ワット・サミエンナリーへ向かう黒服姉妹
11 霊験あらたかなパワースポット
12 タイでは珍しい墓地

4:東南アジア各国編

1 ベトナム社会主義共和国
2 カンボジア王国
3 ミャンマー連邦共和国
4 マレーシア
5 シンガポール共和国
6 インドネシア共和国
7 フィリピン共和国
8 ラオス人民民主共和国

 

◇高田胤臣(たかだ・たねおみ)
1977年、東京都出身。1998年に初訪タイ後、タイ語留学を経て2002年からタイ在住。現地採用者として会社員をしながら執筆活動を続け、2011年『バンコク 裏の歩き方』(彩図社)からライターを専業に。現在はタイを中心に東南アジア各国で取材を進め、書籍、雑誌、ウェブ、電子書籍などで執筆する。著書に『バンコクアソビ』(イーストプレス)、『ベトナム 裏の歩き方』(彩図社)などがある。
◇丸山ゴンザレス(まるやま・ごんざれす)
1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト、編集者、國學院大學学術資料センター共同研究員。國學院大學大学院修了後、出版社勤務を経て独立。現在は世界各地で危険地帯やスラムなどの取材を続ける。主な著作に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)などがある。
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