――スローで過剰な読書論
楠木建 著
四六判並製 544頁
定価:2,640円(本体2,400円)
978-4-7949-7157-9 C0095 〔2019年10月〕
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独りで、ゆっくり、大量に!
これが知的体幹を鍛え、思考の基盤を厚くする本の読み方。読書の醍醐味は、そこから何を読み取り何を得るかにある。当代随一の本の読み手が、これまでに手掛けた書籍解説、書評のほぼすべてを網羅した「全書籍解説・書評・読書論集」。できれば部屋から一歩も出ず、ずっと本を読んでいたい!
読書は、アスリートにとっての基礎練習。室内で寝ながらできる走り込み、汗をかかない筋トレ、体を動かさないストレッチ。本さえあれば、1年365日、呼吸をするように思考を鍛えられる。著者の貪欲なまでの研究マインドに裏付けられた読書術を、あますことなく体験できる決定版読書論。先端ITビジネス系から塩野七生、城山三郎、古川ロッパ昭和日記まで。「特殊読書の愉悦」「棺桶に入れてほしい本」などコラムも抱腹絶倒のおもしろさ。
僕が何よりも好きなのは「考える」という行為なのだ。何かを知りたくて本を読んでいるわけでは必ずしもない。読書が無類に好きなのも、それが考えるための日常的手段としてもっとも効率的で効果的だからだ。読めば考えることがある。それを文章にして人様に読んでもらう。書評書きは僕にとってこれ以上ないほど嬉しくありがたい仕事だ。書評の仕事はその基底で僕の本業と密接な関係にある。その本が経営や競争戦略と一見無関係なものであっても、「考える」という行為としては本業と共通している。(「はじめに」より)
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【目次】
1号室 ビジネス書解説
2号室 さらにビジネス書解説
3号室 さまざまな書籍解説
4号室 さまざまな書評
5号室 もっとさまざまな書評
6号室 読書以外の「室内生活」
1964年、東京生まれ。一橋ビジネススクール教授。専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。著書に『ストーリーとしての競争戦略──優れた戦略の条件』『「好き嫌い」と経営』『「好き嫌い」と才能』(いずれも東洋経済新報社)、『好きなようにしてください──たった一つの「仕事」の原則』(ダイヤモンド社)、『経営センスの論理』(新潮新書)、『戦略読書日記』(ちくま文庫)、『すべては「好き嫌い」から始まる──仕事を自由にする思考法』(文藝春秋)などがある。