吉本隆明 著
A5判変型・上製 760頁
定価:7,920円(本体7,200円)
978‐4‐7949‐7121-0 C0395〔2020年1月〕
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単行本初収録7篇
「野生時代」の連作詩を組み替えてなった長編詩『記号の森の伝説歌』、柳田の新しい像を作り上げようと試みた「柳田国男論」、そして長い年月をかけてまとめられた西行と良寛についての二つの長篇評論を収録する。第22回配本。
月報は、川本三郎氏 石森洋氏 ハルノ宵子氏が執筆。
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【目次】
I
記号の森の伝説歌
I舟歌
II戯歌
III唱歌
IV俚歌
V叙景歌
VI比喩歌
VII演歌
あとがき
II
柳田国男論
体液の論理――序にかえて――
第I部 縦断する「白」
1 海の流線の方位
2 「白」の神の担い手
3 「白」という言葉をめぐって
第II部 動機・法社会・農
1 動機の鏡
2 動機の濃淡
3 動機の根拠
4 舞台の意味
5 農
第III部 旅人・巡回・遊行
1 旅人とはなにか(1)
2 旅人とはなにか(2)
3 巡回と遊行(1)
4 巡回と遊行(2)
III
西行論
I 僧形論
II 武門論
III 歌人論
1 劇(I)
2 劇(II)
3 「心」と「世」
4 「花」と「月」
*
西行の歌
西行論について――著者から読者へーー
良寛論
序
I 思想詩
II 僧侶
III 隠者
1 自然のなかの自然
2 自然のなかの生活
3 自然のなかの倫理
4 自然のなかの宗教
5 書の自然性としての良寛
註記
IV
室内楽
なぜタクシーに乗るのだろう
石川九楊論
マラソン42キロの人生経験(1987.3)
必然の力を持った形
エイズの伝播
『ゆきゆきて、神軍』その他
共同体の起源についての註
『寿歌西へ』について
現在について
最後の詩集[鮎川信夫『難路行』]
心と身体の物語
葬儀をドラマ化するレポーターの勘違い
磯田光一『萩原朔太郎』
『試行』の立場
悲しい不朽[島尾敏雄]
米沢の生活
わたしの地名挿話
情況への発言――ひとつの死、思想の死――[一九八七年一二月]
V
「東京物語」アンケート
*
現存する最大の長距離ランナー[岡井隆]
北川透のイメージ
菅谷規矩雄
*
執筆者自己紹介
『夏を越した映画』註
『全集撰』第4巻のためのあとがき
トークを終えて
『全集撰』第6巻のためのあとがき
『よろこばしい邂逅』あとがき
『超西欧的まで』あとがき
『全集撰』第5巻のためのあとがき
『吉本隆明全対談集1』あとがき
『試行』第六七号後記
解題(間宮幹彦)
1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。