吉本隆明 著
A5判変型上製 554頁
定価:7,150円(本体6,500円)
978-4-7949-7126-5 C0395〔2021年8月〕
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単行本未収録6篇
『ハイ・イメージ論』の続編「IV」ともいうべき『母型論』と中東湾岸戦争についての発言などを収める。単行本未収録6篇(「些事を読みとる」「鶴見さんのこと」「太宰治を思う」ほか)。第27回配本。
月報は山崎哲さん(劇作家)、菅原則生さん(『続・最後の場所』)、ハルノ宵子さん(作家・漫画家)が執筆。
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【目次】
Ⅰ
母型論
序
母型論
連環論
大洋論
異常論
病気論Ⅰ
病気論Ⅱ
語母論
贈与論
定義論Ⅰ
定義論Ⅱ
起源論
脱音現象論
原了解論
あとがき
新版あとがき
Ⅱ
中東の切迫
中東湾岸戦争私論――理念の戦場はどこにあるのか――
中東戦争と太平洋戦争
「芸」としてみた中東戦争
良寛書字――無意識のアンフォルメル――
濃密な圧力感を生命力とする映画――ベルイマン『牢獄』――
はじめの高村光太郎
気球の夢
「二十世紀末の日本文化を考える」
些事を読みとる
思想を初源と根底から否定する――ニーチェ『偶像の黄昏/アンチクリスト』――
泥酔の思い出
健康への関心
海老原博幸の死
エロスに融ける良寛――瀬戸内寂聴『手毬』――
情況への発言――〈切実なもの〉とは何か――[一九九一年五月]
鶴見さんのこと
上野公園の冬
「父の像」
芸能人の話
土井社会党の失点
小川徹の死
衝撃の映像
こんどソ連で起こったこと
『海からの光』と出遇ったこと
老齢ということ
辰吉の試合と『愛される理由』
中島みゆきという意味
修羅場を知った編集者――安原顯著『「編集者」の仕事』を読んで――
ラフカディオ・ハーンとマルチニーク島
軍国青年の五十年
ちいさな熊本論
ビートたけしの映像
Ⅲ
かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』論。
黒澤明『夢』『八月の狂詩曲』など。
大川隆法『太陽の法』論。
Mr.ホーキング、出番です。
つげ義春『無能の人』その他。
『日本語の真相』って何?
『生死を超える』は面白い
『男流文学論』は女流ワイ談でしょう
上田紀行『スリランカの悪魔払い』『トランスフォーメーション・ワークブック』
テレビ的事件(1)――『原理講論』の世界――
『国境の南、太陽の西』の眺め
テレビ的事件(2)――象徴になった婚約――
『磯野家の謎』東京サザエさん学会/編
大友克洋『AKIRA』1~6
『マディソン郡の橋』はどうか
岩井克人『貨幣論』
Ⅳ
太宰治を思う
対談を終わって
『試行』第七〇号後記
解題(間宮幹彦)
1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。