吉田悠軌 著
四六判並製 352頁
定価:2,090円(本体1,900円)
978-4-7949-7288-0 C0095 〔2022年1月〕
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姑獲鳥、カシマ、口裂け女、
テケテケ、八尺様、今田勇子――
そのとき、赤い女が現れる。
絶対に許せない人間の「悪」。
深淵を覗き込んだ時、そこに映るものは何か。
現代怪談に姿・形を変えながら綿々と現れ続ける「赤い女」。そのルーツとは。現代人の恐怖の源泉を見据えることで明らかになる「もう一つの現代史」。赤い女の系譜を辿りつつ、その他重要な現代怪談のトピックについても探索していく。浮かび上がる「ミッシングリンク」とは。怪談の根源を追求する、吉田悠軌の探索記、その最前線へ。
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【目次】
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 secition1
1:イタリア公園へ
2:こんな晩
3:ザシキワラシ
[現代怪談の最前線]:歩く死体を追いかけろ!
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section2
4:現代怪談の幕開け
5:夕焼けの人さらい
付1:赤い女前史
6:口裂けの系譜
[現代怪談の最前線]:牛の首
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section3
7:子殺しの罪と罰――コインロッカーベイビーとしての「コトリバコ」
8:欠損する下半身の意味するもの――カシマさん
[現代怪談の最前線]:人面犬
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section4
9:「大流行」以前の口裂け女
10:変容する口裂け女
11:潜伏するカシマ・ウイルス
付2:テケテケ
[現代怪談の最前線]:岐阜ポルターガイスト団地
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section5
12:「感染」を拡大させる赤い女――アクサラ、泉の広場の赤い女
13:「白い女」の系譜――サチコ、ひきこさん、八尺様
14:産みなおし、生まれ返りを希求する存在たち
付3:MOMOチャレンジ
[現代怪談の最前線]:樹海村
・怪談の深層に眠るもの:「子殺し」怪談 section6
15:なぜ多くの人々が「赤い服を着た大きな女」を見てしまうのか?
16:怪談とはなにか、恐怖とはなにかを探ること
おわりに
怪談研究家。1980年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、ライター・ 編集活動を開始。怪談サークル「とうもろこしの会」の会長をつとめ、 オカルトや怪談の研究をライフワークに。テレビ番組「クレイジージ ャーニー」では日本の禁足地を案内するほか各メディアで活動中。 著書に『一生忘れない怖い話の語り方』(KADOKAWA)、『オカルト探 偵ヨシダの実話怪談』シリーズ1~4巻(岩崎書店)、『怖いうわさ ぼくらの都市伝説』シリーズ1~5巻(教育画劇)、『恐怖実話 怪の残香』(竹書房)、『日めくり怪談』(集英社)、『禁足地巡礼』 (扶桑社)、『一行怪談(一)(二)』(PHP研究所)など多数。