――神山の小さな高校が試したこと
森山円香 著
四六判並製 280頁
定価:1,980円(本体1,800円)
978-4-7949-7313-9 C0095〔2022年5月〕
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未来の日本社会はこういう風にして作られていくに違いない。地味で、具体的で、明るい内容
──帯文・養老孟司
「創造的過疎」で知られる徳島県神山町で、まちにあった唯一の農業高校のカリキュラム改革を担った女性と仲間たちの、6年間の冒険の記録。いくら移住者が増えても、どれだけ企業を誘致しても、子どもたちが通える学校が地元になければ、次世代は育たない。地域の持続的な創生は、地元の教育環境の充実があってこそ。神山の農業高校(徳島県立城西高校神山校)の挑戦から見えてくる、地域と教育のこれから。
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【目次】
1.「高校」からはじめる
2.地域と高校が育ち合う、4つの試み
教室での学びが社会と結びついていない
試み① 地域をフィールドに学ぶ〈神山創造学〉
試み② 種から景観をつくる〈どんぐりプロジェクト〉
試み③ 学校で培った技術を生かして働く〈孫の手プロジェクト〉
試み④ これからの食・農・環境を考える〈まめのくぼプロジェクト〉
経験のない取り組みを一緒にやってみる
3.試みを可能にする試み
「地域らしさ」の基盤の上で
状況づくり① 学校を超えて先生がつながる〈先生みんなでごはん〉
状況づくり② 学科を再編する
状況づくり③ 地域公社という歯車
コーディネーターという職能
4. 入り口と出口を変える
このまちで過ごす3年間が将来にどうつながるか
暮らしをつくる〈あゆハウス〉
自分を開き、相手を受け容れる新入生合宿
自分の判断軸を育てていくインターンシップ
問いを変えてみる
5.試みから生えてきたもの
「まちづくり」でなく「まちが生えてくる」
パン職人とパン好き教員による公開授業、そして
師匠を訪ねてニューヨークへバーガー修行
惹かれる大人のもとで暮らしてみる
無理のない、力の合わせ方
一般社団法人神山つなぐ公社理事・ひとづくり担当(2016年4月~2022年5月)。1988年岡山市生まれ。九州大学法学部卒業。大学を休学して島根県海士町の教育委員会と公営塾でインターンを経験。復学後に福岡でNPO法人ティーチ・フォー・ジャパンの支部を設立。その後地域開発コンサルティングファームに勤め、神山町の地方創生戦略策定の支援業務に携わる。2016年から神山町に移り住み、神山つなぐ公社のひとづくり担当として教育分野で活動。