台形日誌

伏木庸平 著
A5判変型上製 248頁
定価:2,420円(本体2,200円)
978-4-7949-7360-3 C0095 〔2023年5月〕


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料理はそんなふうに、
幾重にも差し重ねられた
刺繍のようなものだ

どの料理にも似ていない楽しいごはんを出すお店「台形」。いつの間にか一緒に住み始めた山羊「オク」、懐かしくも異国の風が吹く料理たち、溺愛してカニにシャインマスカットを与える……。辺境飲食店「台形」の、暮らしの星々をつづった奇想で極上な初エッセイ&レシピ集。

「スミマセーーン、ここはお店ですかー? お家ですかー? 何のお店ですかーー?」
朝からなかなか鋭い質問をしてくる少年たちの、突然の訪問である。(略)
「どういった店なのかは正直なところ自分でもうまく説明できないけれど………、
ええっと、ごはんのお店です。楽しいごはんを出してます。それから、お面や縄文土器の欠片も売ってたりするよ。
ほら、そこの壁にあるでしょ、縄文土器、知ってる?」
「えっ、ジョーモンドキ?」
(本文より)

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【目次】

オク
アウトサイダー
完璧な一日の始まり

朝プリン
デイドリーム
土の色
黒い鍋
フライ
石のサウダーデ
美食クラブ
サード・インパクト
西へ
家旅館
日陽はしづかに発酵し

食日誌(2021年2日2日~8月4日/2022年3月3日~3月31日)

あとがき

 

◇伏木庸平(ふせぎ・ようへい)
1985年、東京都出身。2016年に東京・国立市で『台形』を開業。妻・大木瑶子とともに創作料理をコース仕立てで提供するほか、縄文土器や民間信仰品などの古物も販売している。美術家としても活動し、セゾン現代美術館(2022年『地つづきの輪郭』)、十和田市現代美術館(2014-5年『繋ぐ術 田中忠三郎が伝える精神』)をはじめ、国内外の展覧会に参加。生活と店と制作とが地続きな日々を送っている。
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