クリスティーナ・ハモンズ・リード 著 原島文世 訳
四六判並製 448頁
定価:2,860円(本体2,600円)
978-4-7949-7379-5 C0097 〔2023年8月〕
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暴動が起きた日から、
世界は「あたしたち」と「あいつら」の
ふたつに分かれた――
1992年、アメリカ・ロサンゼルス。私立高校での生活も終わりにさしかかり、アシュリーと友人たちは、学校よりもビーチで過ごす時間が長くなっていた。4月のある日の午後、ロドニー・キングという黒人男性を半殺しにした4人の警察官に無罪判決が下され、すべてが一瞬にして変わってしまう。激しい暴動・抗議活動が起き、生まれ育ったLAの街が燃え広がるなか、ただの女の子だったはずのアシュリーは「黒人の子」になった。白人の幼なじみとの不協和音、家族のなかの対立、自分への軽蔑……。
ブラック・ライヴズ・マター(BLM)の源流となったロサンゼルス暴動という、じっさいの歴史的事件に着想を得た長編小説。NYタイムズ・ベストセラー選出、ウィリアム・C・モリス賞ファイナリスト。
【宇垣美里さん、推薦!】
「自分自身を知るために、関係ないけど関係なくなんかない、貧富・性別・自分のルーツ。30年前を舞台にしながら、今と何ら変わらない問題を前に、等身大の少女の成長が眩しい」
「ときどき、女の子でいることはきついし、黒人でいることもきつい。その両方だと、二重の負担がかかってるのに、不平は言わせてもらえないようなものだ。自分の在り方について憶えておくべきことが多すぎる――」(本文より)
小説家。南カリフォルニア大学の映画芸術学部で修士号を取得。作品は「Santa Monica Review」や「One Teen Story」に掲載。本書“The Black Kids” が、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに入り、ウィリアム・C・モリスYA新人作家賞のファイナリストにも選ばれた。
英米文学翻訳家。早稲田大学第一文学部卒。主な訳書にパトリシア・A・マキリップ『茨文字の魔法』、ショーニン・マグワイア『不思議の国の少女たち』、スザンナ・クラーク『ピラネージ』、チャーリー・N・ホームバーグ『紙の魔術師』、T・キングフィッシャー『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』など。