障害の家と自由な身体

――リハビリとアートを巡る7つの対話

大崎晴地 編
A5判並製 252頁
定価:2,970円(本体2,700円)
978-4-7949-7374-0 C0070 〔2023年8月〕


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自由は「障害」の側にある!

バリアフリーは「障害者」を「健常者」に合わせる考え方だが、社会の均質化につながるのではないか。本当のゆたかさは「障害」の側にあるのではないか。そうした意識から、アーティストである大崎晴地は、障害そのものを建築的に考える《障害の家》プロジェクトを進めてきた。三度の展示を経て、建設に向けた計画が始まっている。本書はこれまでの展示と連動して行なわれた対談・座談の記録集であり、「障害」「家」「リハビリ」「アート」を多角的に考えるための一冊である。「障害」が、真のゆたかさと自由につながる。哲学/精神医学/建築/アートを横断しながら、障害を考える対話集。

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【目次】

無作為な関係性をつくる

大崎晴地

[Grow up!! Artist Project2014報告会]

暴走性をはらんだ建築はできるか

池上高志
毛利悠子

住むことの経験を再編するために

河本英夫
十川幸司
村山悟郎

アクシデント、不自由さをデザインする

八谷和彦

家という生き物

佐野吉彦
笠島俊一

[《障害の家》プロジェクト Barrier House Project ]

スペクトラムの時代の「家」に向けて

松本卓也

[HYPER-CONCRETENESS―フィクションと生活 ]

複数の自閉から成る世界

小倉拓也
司会:飯岡陸

超具体的な現実から共約不可能性を考える

中尾拓哉

[八頭町里山建築プロジェクト]

建設に向けて──アートケアラーの住むまち

大崎晴地

 

◇大崎晴地(おおさき・はるち)
1981年生まれ。心と身体、発達のリハビリテーション、精神病理学の領野にかかわりながら、作品制作・研究活動を行っている。博士(美術)。2007年、東京芸術大学美術学部先端芸術表現科卒業。2009年、東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程、2014年、同大学院美術研究科博士課程修了。2020-22年、国際哲学研究センター客員研究員。2022年、ACC(アジアン・カルチュラル・カウンシル)日本フェローシップ・グラント。主な展示に「Sustainable Sculpture」(駒込倉庫、東京、2020)、「CONNECT⇔ ~芸術・身体・デザインをひらく」(京都国立近代美術館、京都、2020)、「HYPER-CONCRETENESSーフィクションと生活」(京島長屋、東京、2018)、《障害の家》プロジェクト(千住たこテラス、東京、2017)、「新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン」(KAYOKO YUKI、駒込倉庫、2016)、「Grow up!! Artist Project 2014 報告会」(アサヒアートスクエア、東京、2015)。
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