それでも、安楽死の話をするのなら

西智弘 著
四六判並製 200頁
定価:1,760円(本体1,600円)
978-4-7949-7460-0 C0095〔2025年2月〕


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わたしは安らかな死を迎えられるだろうか

臨床経験から導き出された15の論点から、「安楽死」「終末期医療」「緩和ケア」について問い直す。
「日本人は生きる/死ぬをどう考えるべきなのか」という社会的な問題である安楽死制度をわかりやすく、かつ、徹底的に考える。

もし、未来に安楽死制度を作るならば、考えなければならないこととは――。
安楽死制度に対する反対派も賛成派も、どちらもが納得できる議論はどのように可能か。制度の設立・実施に慎重な立場を取る現役の緩和ケア医が、臨床経験と詳細な分析により、錯綜する問題の論点を整理し誰にでもわかりやすく解説する。

いずれは死を迎える、すべての人へ。

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【目次】

はじめに:苦しみのすべてをゼロにできるのか

1:「死を選ぶ生き方」は正しい生き方か?

2:安楽死制度を求めていくために必要な3つの要素

3:安楽死と余命の関係

4:安楽死を行うのは誰か

5:個人的信条を安楽死制度の議論に持ち込まない

6:逆算で考える

7:子どもの安楽死は認められるか

8:緩和的鎮静は安楽死の代替となり得るか

9:間接的安楽死と終末期の鎮静

10:人生会議をすれば患者の尊厳は守られるのか

11:認知症と安楽死

12:すべり坂は止められるのか

13:それは実質安楽死の容認なのでは

14:分母を増やすのは無駄にならない

15:安楽死報道のあり方

 

◇西智弘(にし・ともひろ)
川崎市立井田病院 医師/一般社団法人プラスケア代表理事。2005年、北海道大学卒。室蘭日鋼記念病院で家庭医療を中心に初期研修後、川崎市立井田病院で総合内科/緩和ケアを研修。その後2009年から栃木県立がんセンターにて腫瘍内科を研修。2012年から現職。現在は抗がん剤治療を中心に、緩和ケアチームや在宅診療にも関わる。一方で、一般社団法人プラスケアを2017年に立ち上げ代表理事に就任。「暮らしの保健室」や「社会的処方研究所」の運営を中心に、「病気になっても安心して暮らせるまち」をつくるために活動。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医。著書に『だから、もう眠らせて欲しい』(晶文社)、『社会的処方』『みんなの社会的処方』(学芸出版社)、『がんになった人のそばで、わたしたちにできること』(中央法規出版)他多数。
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